ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 分類でさがす > 市政情報 > 監査 > 監査 > > 令和3年度 決算審査の結果 一般・特別会計

令和3年度 決算審査の結果 一般・特別会計

印刷用ページを表示する 掲載日:2022年10月6日更新

1.審査の対象

一般会計

(1) 令和3年度白石市一般会計歳入歳出決算

特別会計

(1) 令和3年度白石市国民健康保険特別会計歳入歳出決算
(2) 令和3年度白石市介護保険特別会計歳入歳出決算
(3) 令和3年度白石市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算

財産に関する調書

基金の運用状況

(1)  白石市財政調整基金
(2)  白石市奨学資金貸付基金
(3)  白石市国民健康保険事業財政調整基金
(4)  白石市土地開発基金
(5)  白石市肉用牛貸付基金
(6)  白石市高額療養費貸付基金
(7)  白石市郷土資料館建設基金
(8)  白石市都市整備基金
(9)  白石市減債基金
(10)  白石市長寿社会対策基金
(11)  白石市武家屋敷管理基金
(12)  白石市松竹梅福祉基金
(13)  白石市二十一世紀の田園文化創造基金
(14)  白石市国際交流基金
(15)  白石市介護保険事業財政調整基金
(16)  白石市スキー場基金
(17)  白石城基金
(18)  白石市子育て応援住宅基金
(19)  白石市庁舎建設基金
(20)   白石市森林環境譲与税基金
(21)   しろいしSun Park基金
(22)   白石市企業版ふるさと納税基金

2.審査の期間

 令和4年7月12日から令和4年8月6日まで

3.審査の方法

 令和3年度白石市各会計歳入歳出決算の審査は、市長から送付された各会計歳入歳出決算書、同事項別明細書、実質収支に関する調書および財産に関する調書並びに基金の運用について、関係諸帳簿および証拠書類を照合し、また、関係職員の説明を聴取するなどにより審査した。

4.審査のまとめ

 令和3年度における一般会計では、歳入総額が前年度より14億7,275万4千余円少ない194億4,186万1千余円、歳出総額が前年度より17億1,335万4千余円少ない185億2,467万1千余円となった。
 歳入歳出差引額は9億1,718万9千余円、実質収支額は6億3,573万6千余円となった。この実質収支から前年度実質収支を差し引いた単年度収支は1億3,199万1千余円の黒字となり、これに実質的な黒字要素である財政調整基金への積立金5億8,860万2千余円を加え、積立金取り崩し額420万円を差し引いた実質単年度収支額は7億1,639万3千余円の黒字となった。黒字計上は3年連続である。

 歳入の状況を財源別に見ると、「自主財源」は63億5,506万4千余円(構成比率32.69%)で、前年度と比べ、4億1,707万8千余円増加し、「依存財源」は、130億8,679万6千余円(構成比率67.31%)で前年度と比べ、18億8,983万3千余円と大幅に減少した。これは自主財源において寄附金(主にふるさと納税寄附金)が2億298万3千余円(36.04%)増加した一方、国庫支出金が28億2,547万6千余円(41.95%)減少したことが大きな原因と思われる。
 収入未済額については、前年度より2,585万9千余円少ない2億9,503万6千余円となっている。そのなかで、住宅使用料、学校給食センター給食費実費集める金が増額になっているのが心配される。不納欠損額については、前年度より1,273万3千余円増加し2,772万9千余円となっている。これは市民税で612万余円、固定資産税で494万9千余円などの増加によるものである。
 負担の公平・公正の原則に立ち、滞納の実態に応じた厳正かつ積極的な措置と不納欠損にいたるまでの更なる集める努力をし、未収金の早期回収に努めるとともに、不納欠損処分の慎重かつ厳正な取り扱いを望むものである。

 また、歳出決算額を性質別に前年度と比較すると、義務的経費は7億6,279万4千余円増加し71億4,088万7千余円(構成比率38.55%)、投資的経費は8億5,420万1千余円減少し17億9,538万8千余円(構成比率9.69%)、さらに、その他の経費は16億2,194万7千余円減少し95億8.839万7千余円(構成比率51.76%)となっている。
 歳出の執行率は92.89%と、前年度より0.16ポイント上昇しており、適正な予算編成により、概ね計画的に執行されていると認められる。

  次に特別会計では、国民健康保険特別会計・介護保険特別会計及び後期高齢者医療特別会計の全体で当年度の歳入総額が、前年度より2億7,458万6千余円増加し81億6,938万1千余円、歳出総額が1億9,522万2千余円増加し78億8,970万2千余円となった。また、実質収支額は、前年度より7,936万3千余円増加し2億7,967万9千余円となった。
 収入未済額は、特別会計全体で前年度より5,048万7千余円減少し2億274万3千余円となっており、また不納欠損額は、前年度より3,208万6千余円増加し4,595万2千余円となっている。
 特別会計については、その設立の主旨に則して概ね適正に運営されていると認められるが、今後も更なる予算執行の適正化と滞納の実態に応じた未収金の早期回収に努められるよう望むものである。

 財産については、概ね適正に表示・整理されているが、公有財産等の調査及び確認を行うとともに、普通財産の貸付・売却を進め、自主財源の確保と維持管理費の低減を図るよう望むものである。
 基金は現在22基金となっており、年度末現在高は、100億7,690万3千余円で、前年度より16億7,393万余円増加しており、それぞれの設置目的に則して運用・管理されていると認められる。
 一般会計の市債現在高は、108億3,215万余円で、前年度と比べ7,994万2千余円増加している。
 以上の歳入歳出決算状況に基づき、一般会計の主要な財政分析指標を見てみると、財政力の強弱を示す「財政力指数」は0.491で、前年度(0.499)と比べると0.008ポイント下降している。財政構造の弾力性を示す「経常収支比率」は84.8%で、前年度(91.7%)と比べると6.9ポイント良化、「公債費比率」は4.1%で前年度(4.4%)と比べ0.3ポイント良化、「将来にわたる財政負担」は132.2%で前年度(144.1%)と比べ12.2ポイント良化しており、おおむね健全な財政状況を示している。

 令和3年度の財政状況は前述のとおり、一般会計において実質単年度収支額は7億1,639万3千余円の3年連続黒字計上となった。その原因は、財政調整基金の取り崩しを420万円(令和2年度0円、元年度0円、平成30年度6億円)に抑えた一方、財政調整基金への積み立てを5億8,860万2千余円行ったことによる。その結果、財政調整基金の年度末残高は、34億3,554万8千円となった。

 当年度は、「第6次白石市総合計画」及び「白石市まち・ひと・しごと創生第2期総合戦略」スタートの年であった。なかでもスマートインターチェンジの建設と周辺への施設整備は、第6次白石市総合計画の4つの重点戦略の一つに位置付けられている。
 令和3年9月に策定された(仮称)白石中央スマートインターチェンジ周辺整備基本計画において、産業拠点(産業活性化の新たな工業団地)、交流拠点(賑わいと活力あふれる道の駅)、スポーツ・レクリエーション拠点(健康で生きがいを共有できる施設)の3拠点を整備推進するとし、概算事業費をおよそ106億円と想定した。本市発展の大きな起爆剤となりうるものであり、大いに期待するものであるが、事業費の財源については、国等の補助金・交付金等を最大限に活用して市単費の抑制に努められたい。
 また、令和3年4月1日から市の組織の一部を再編し、企業立地定住促進課とスマートインターチェンジ建設準備室を「スマートインターチェンジ・企業立地推進室」に統合するなど、今後の重点戦略等を着実に実行するベースができた。この組織をフルに活用して市民が幸せを実感できる地域社会づくりに邁進していただきたい。併せて、人口減少・少子高齢化に伴う厳しい財政運営となることも想定されることから、選択と集中によりメリハリのあるそして効率的な行財政運営を図られることを切に望むものである。